名作
2005年本屋大賞受賞作品です。
「新潮文庫の100冊」でYonda?のeco bagがもらえますキャンペーンに応募すべく購入。
高校生活最後のイベントにある一つの決意をもって参加する少女のお話。
歩行祭と呼ばれる、一日かけて80キロを歩きとおす行事。
さすが本屋さんが最もすすめたい本に選ばれただけあって、シンプルなストーリーながら心にしみる作品でした。
忍のセリフにあった『タイミング』の話は、その通りやな〜って共感しました。
若いうちにしか感じられない感情ってあると思うし、この先年を重ねるにつれそういうところの繊細さみたいなものは徐々に失う割れていくのでしょう。
そうしていつしか「最近の若いもんは…」なんて言うようになっちゃうのね。
未成熟な若者にしか見えない世界があるのだから、それもしょうがないのかななんて思います。
青春というのはあの一時気しか味わえない、だからこそ愛おしく、だれの心にも美しい思いでとして残り続けるのでしょう。
高校時代に読めば高校生なりの感想を、社会人の今読めばまた違った感想を抱く作品ではないでしょうか。
あのころ(高校時代)持っていた気持で読むことはできなかったのは残念ですが、それでも十分楽しめました。
こういう青春小説を読むと、知らず知らずのうちに忘れていた感情が思い出され懐かしい気持ちになります。
知らないうちに自分も『大人』の側になっているんだと考えてしまった一冊でした。
最後の解説にもあったとおり、【名作】です。
青春時代の淡い感情を思い出したいあなたにおすすめ。
おすすめ度★★★★☆