HARA で NARA が
週末は広島の友人時代の友人の結婚式でした。
披露宴でやった余興も含めてかきたいことはてんこ盛りなのですが、いっぺんには無理ですから、数回に分けてぽつぽつと書いていこうと思います。
さて、今日は式とは全く関係ない、観光の話を。
めったに行くことのない広島ですから、ついでに何か出来ないかなぁとは考えていました。
直前までは、以前何かの番組でスポットされているので興味があった尾道の空家プロジェクトを観に行こうなどと考えておりました。
先日最後の放送をおえたNHKドラマの「てっぱん」の舞台の一つでもあるそうですね。これも興味が少しありました。
尾道は帰りによって、他にも少し時間を作って市内のスポットを見たいな。
こういう思考で候補を考えたとき、ひとつ思い当たるところがありました。
それは「広島市現代美術館」。通称「Hiroshima MOCA」
昨年、読んだあるアーチストの本の中で重要な役割をになった美術館です。
ここが故・黒川紀章さんの設計というのもミーハーな私の心をゆさぶったポイント。
早速HPを見て、特別展やイベントをチェックしていると、ほぼ日の連載で拝見してから興味をもっていた奈良美智さんのトークショーがちょうど式の翌日にあることが、わかりました。
しかも、先着順で当日券の配布もあり。
そういう訳で、この好機を活用する選択をしました。(尾道は時間の都合で中止です)
当初はひとりで良く予定でしたが、友人も一緒に行くことになり、朝の9時頃に美術館に到着。
すでに数十名の列ができておりました。
Twitterで奈良さんのつぶやきを見ていたら、我々が少し前までいた朝市の近辺にいるというのを見かけて、おぉなどと興奮しながら過ごしました。
途中、ご婦人に話しかけられ、とてもお詳しい方でほとんど奈良さんについてほとんど素人な私としては少し恐縮する環境でしたね。
結局、30分ほどした後ところでチケットは所定数に達してしまいました。
私は75番目でした。
美術館の開店を待ち、開催中のコレクション展「ことばの窓、イメージの扉」を見て回りました。
この美術館、風景として作品を写真に撮ることを認めるというところで、おもしろい所でした。
写真で1つの作品をとるのはいけないよ。そういうルールで、作品そのものに近い状態で記録してしまうのはいけないよ。そういう解釈でよいのでしょうか。
こうすることで、鑑賞者も芸術というかある意味創作的に写真をとる必要が出てくるわけで、ちょっと面白いですね。
私も、数枚写真を撮らせてもらうことにしました。
(もし、以下の写真が著作権的にアウトでしたら、ご指摘ください。削除するように致します)
天童荒太さんの悼む人で表紙に起用されている作品を作っている舟越桂さんの作品です。
結論から言えば、今回見た展示で私はこれらの作品が一番興味深く感じました。
静寂、違和、不気味、、、
見ていて全く飽きない独特の雰囲気で、実に良かったです。
私の好みはどうやら、something new とか something characteristic といようなののようです。
きれいなだけな作品はあんまり興味がないかもしれない。
なるほど、初めて原画をみましたが、不思議な魅力がありました。
他の多くの方も奈良さんの作品が目当てと見え、ここだけが混んでいる様子でした。
他にも、いくつか書籍の表紙などでよく拝見する方の作品がありました。
また、後半には広島らしい戦争をモチーフにした作品があり、オノ・ヨーコさんの作品もありました。
なかなか興味深い展示で、広島近辺にお住まいの方は興味があれば是非にとおすすめします。値段もお手頃の350円です。
少し、時間があったので式に参加した他の友人と合流してご飯を食べました。
近くに、大学受験の時に泊まった法華クラブが見え、およそ十年ぶりの再会で時の流れを感じました。
食事は、広島らしくお好み焼き。(これが結果として、会場で周囲の方に迷惑をかけてどうもすみません)
せっかくなので、1500円とかもっとするのをたべましたが、名物の牡蠣も入っていてお得感がありました。
さて、合流した知人とはなしていて、彼等は朝食をのんびりはらドーナッツで食べたのだそうで、お客はもう一組しかおらず空いていたそうでした。
そういえば、Twitterでさっき奈良さんもはらドーナッツにいるとつぶやいていたなぁなんて話しましたら、「あれ、時間かぶいってない?」なんてことになり、確認すると、彼等の横にいたのは奈良さんだったようです。
ハラでナラにあった。そういう事だそうです。
彼等は「ヘラ?メラ?ナラ?」なんて人たちで、おぉもったいないぞ!という感じです。
彼、先日宮崎にロケに行った際(後日ブログに書きます)、ホテルで糸井重里さんにあった人で、その時も私は大変に悔しい気持ちでした。
さて、奈良さんのトークショー、過去に経験したことのないスタイルでPCのモニターをプロジェクタでうつしながら、話すというものでした。
おそらく、講演用にアレンジしたものなのでしょうが、プライベイトな部分を覗いているような大変貴重な気持でした。
いや、実際表には発表していない作品であったり、奈良産のとった写真を拝見できたり、実にわくわくの時間でした。
僕はにわかのファンであったり、最近写真に興味を持っていることもあるせいか、奈良さんの写真がえぇ感じで、そここころにとまりました。
お話自体は、あっちこっちに脱線するユルイ感じで、特にテーマがある様子ではなかった。少なくとも私や友人は沿う感じました。
ただ、そういった所が奈良さんのアイデンティティで、ファンの方はそういう部分も含めてナララーなようです。
ちょっと変わった雰囲気をまとっていますが、私もあぁいう感じの方は嫌いじゃないです。
ひと通り終えた後、ちょっと質問の時間がありました。
そこでお聞きした話は、奈良さんがしっかりと哲学というか確固たる自己をお持ちであることがわかる内容で、そういう人は私は憧れるので良い時間でした。
・すきだからやる
・気がついたら2日間寝ないで描いていた
・最近楽に泣いてしまっている
などという内容が特に心に残りました。
また、来年国内で個展をやるそうなので、是非行きたいと思います。
ちょうどよいタイミングで、素晴らしい時間を過ごせたこと、式に招いてくれた友人にも感謝です。