いけちゃんとぼく

●いけちゃんとぼく(原作:西原理恵子


①ほぼ日感劇団を見る(http://www.1101.com/kangekidan/2009-06-19.html
②絵本を読む
③映画を見る


という流れで、本日映画を見に行ってきました。
名駅近くにあるゴールド劇場、歴史ある風情のとっても小さな劇場でした。

こういう小劇場は初めてでしたが、とっても雰囲気が良かったでした。


さて、素人による感想です。
まず、ほぼ日で涙のでる映画だというのを見て興味を持ったのです。
しかし、ここで色々見てしまったせいで、観劇中に色々イラン知識がちらついたのはよくありませんでした。


本に関しては、とってもいい本ではありましたが、泣くことはありませんでした。
たぶん含意を感じとるセンシティビティにかけているのでしょう私。


で、映画なんですが、絵本の世界が大変うまく実写の映像になっていました。
空想的な位置のいけちゃんが全然不自然じゃないんです。これはこの手の映画にとっては大きなポイントと思います。
蒼井優さんの声が中世的でとっても良く、それもよかったんだと思います。
この点で、映画の良さの半分は成立してしまっていたような。
そんで、有名な監督さんがとったとかで、大変に見た目もきれい。
土佐の自然がとってもきれいなんだから。


私も前評判通り、何度か涙が出てきそうになった。
泣いちゃえ!って風でなく、自然とあふれてくるような。
それで、気がつくとやっぱり周りでも、しくしくしてたり、ハンカチを目にあててる人もいたんです。


ただ、結局泣き「そう」になったけれども泣けなかった。
思うに、私は人生における経験値がまだまだ足りないんだと思うんです。
この映画を見て泣いちゃう人って、がっつりと感情が引きずり込まれちゃう人だと思うんです。
だから、まだまだ親に甘えてる子供よりは反抗期を過ぎた青少年、新婚さんよりは小さな子供を持つ親、子供を育てている親よりは子供が親離れした中高年、夫婦仲良く暮らしている人よりは愛する人に先立たれた人、という感じに人生の経験値に比例して感動が大きくなっていくんだなんだと推測しました。
知らないと気がつかない、引き金がたくさんある映画なんだと思います。


恥ずかしながら、精神的な子供からの脱却がいまいちできていない私には、その点でちょっとひっかかる部分が少なかったでした。
この点内心少し複雑な感情でした。
そういう事もあってか、映画観た後改めてほぼ日見ると違う感じで興味深い内容という感想です。



とってもこころに沁みてくるいい映画でした。
人は誰かを好きにならずには生きていけないのです。
好きな人がいる、そしてその人がそばにいてくれる。
これが万人共通の幸福の真相とも言えるんだな。なんて思いました。
子を持つ親御さんには文句なしにお勧めです。




映画ついでに本屋で、お気に入りの伊坂さん、森見さん、なめ子さん、三谷&ミチコさんの新刊本をゲット。
好きな作家の本がたくさんで幸せな気分です。