秋は読書がいい

●売れる会社のすごい仕組み(佐藤義典)

佐藤さんの本はこれで5冊目。
基本的に言わんとしている理論などは同じだが、それでもさまざま学べる点はおおい。
何が良いかといえば、やっぱりダントツで分かりやすい。(他のマーケティング本はあんま読んだことないですが)
キレキレ頭脳を持った人間でなくとも理解できる点がよいのです。物語風ですし。
複雑難解になりがちなマーケティング戦略をシンプルに「分かり易く」説明できるのが佐藤さんの強みでしょうか。
とにかく、専門家になろうなんて人でないのなら、佐藤さんの本を4〜5も読んだら、そこそこ意識改革ができるのでは。
ただ、残念ながら、仕事でこれらの知識がいきたことは、私に関してはまだほとんどない。
古い体質で、こういった事業戦略とかいった部分に疎い社風だからねぇ。(できない言い訳を並べちゃいかんのですが。)
コンセプト資料作るときとかに、応用しようとするけど、結構むずかしいのよねぇ。背景的な知識の不足も理由かしら。
それでもさいきんでは、日常でもたまに、あぁここの会社は手軽軸かなとかぱっと思ったりするから、ちっとは頭に沁みているらしい。
ちっちゃめの会社で、こういう事できたらきっとワクワク楽しいだろうなぁ。
マーケティングに興味ある方は読む価値ありですよ。



●夢をかなえるサッカーノート(中村俊輔

中村俊輔が高校生のころからつけているノートの内容公開。
○○ノート系が近頃はやっていて、それがうんざりで敬遠してたけれど、ある人が紹介してくれて読んだらすごく良かった。
「サッカー上手くなりたい」「中村のファンだ」なんていう理由でなくとも十分読む価値はある。
基本的には中村俊輔の日々の反省と自分への叱咤の記録が拙い文章でつづられた内容。字も絵もお世辞にもうまくないが、情熱を感じる。
もちろんその内容はほぼサッカーに関するものであるから、一見するとサッカーに疎い人には面白くない。
でもね、じっくり読むと色々学ぶところがあるのです。
ファンタジスタ中村俊輔」は、「努力」の「継続」とそれを維持する「向上心」できているんだという事がわかる。陳腐な表現だが。
17歳の頃からPDA のサイクルを何度も何度も愚直に回し続けてきたことが彼の凄さの最たるものかもしれない。
自分は人生で一度たりとも、それを繰り返した経験があるだろうかと
残念な気分になった。
きっと、天才とはこういった人のことを言うのだろう。
「努力の天才」とは、世に言うあいつは天才だから、といわれる人物の必要条件に違いないと感じた。
目標設定にしても、よく良いと言われている、短期、中期、長期の目標を設定する大事さ。
たてた目標が時間とともにアップデートされている(目標が結果に変わっていく?)様子をみると、新しからぬ情報だが、しっかりとした効果があるのだと感じた。
これについても、「わかっちゃいる人」と「実行できている人」との差は大きいのはず。
自分も見習いたい。目標を考えるプロセスを終えることは、それは殆ど結果算出と同意かもしれない。
目標設定とその更新、PDAサイクルの繰り返し、などなど。佐藤さん的に言うならば、中村俊輔とは、ただ、最もシンプルな「仕組み」を回し続けることができる人物、であると言えるかもしれない。(でもこのただができる人物はきっとすくない)
最後に、
「自分が浮いていると感じても、力がないと感じても、サッカーが上手くなくても、努力だけはやめてはいけない。カベから逃げると次のカベもまた逃げる。(本著より)」