格好いいを再考する

●毎月新聞(佐藤雅彦

いやー佐藤さん、戸田のご出身でしたか。(「戸田」って読めます?「とだ」ちゃいますよ)
頭脳・センスに田舎も都会も関係ないんですね。
前にも書きましたが、佐藤さんは高校の先輩にあたります。
間違いなく、最も格好良い先輩の一人です。
本書は10年ほど前に書かれた内容なんですが、私が高校時代にリアルタイムで聞いた講演の話題(P124)がちょろっと載っていて大変興奮しました。
残念ながら当時は、今以上に無知無知の鼻たれ田舎小僧だったので、演説内容をよく覚えてないし、佐藤さんの偉大さに全く気が付いていなかった。
ドンタコス、バザールでござーるジャワティとか、そういうキーワードは覚えてるんですが、それについて佐藤さんが何を語ってくださったのかが…。
このおじさん誰?ってね(笑)
今だったらお金を出してでも講演ききたい位なのに。
知らないことは恥ずかしいことなんだよ!とは、最近見た映画のセリフですが、恥ずかしいかどうかは別として、知らんで損することは結構多い世の中です。
つまり、知ってることを増やすほど旨い人生になるんちゃうやろか?って思います。えぇ、一見ごく当たり前の感想です。
「栗せん」の話題が出たのも興奮でした。「ほさか」の栗せん、今でも実家に帰るとたべますもん。
ローカルネタはほんといちいちうれしい。
さて、本の感想ですが、とにかく視点が面白かった。
その考え方とらえ方に対する好みは人によって違うでしょう。(私はへぇーなるほど!な感じでした。)
ちょっと違った見方が出来るという事は、多くを知っているというだけよりも、もっと人生を多面的に味わえるんやと思います。
ほんまに格好いいったらありゃーしない。



●機関銃英語が聞き取れる(上川一秋、ジーナジョージ)

リスニングの教材として、よく売れているもののようです。
過去に(私は)聞いたことのない方向から英語を知ることができ、またボリュームも少なめなので、それが売りでしょうか。
英語と日本語の違いについて説明がされており、はぁはぁ、そうかそうか、と思う部分も多いです。
でもね、ボンボンやらダッダッやら、お前は長嶋かっ!!!
感覚的な説明が多くて、伝わらない人には全く伝わらんのやないかなと感じました。
あと、これ1冊だけやって劇的な改善を望むことはまずないと思います。
でも、この本で学ぶと、偽物英語がよくわかります。某人気日本人アーチストの一見格好いい歌の数々が実に英語的でないこととか。
でもって、この本を読んでそれを踏まえて英語聞きまくれば、成長速度が上がるかもしれません。
結局、英語は一朝一夕では身につかないんだぜ!



●裸でも生きる2(山口恵理子)

マザーハウスの山口さんの新著。
ヒーロー・英雄的に称えるつもりではなかったんですが、やっぱり凄いなぁというのが感想で、これは前作を読んで受けたのと同様のもの。
でも、上手く言えないけれども前作とは違った雰囲気も同時に感じました。
何故か、少し身近な存在に感じられた。山口さんが濃い経営業の中で変化したのか、はたまた自分が成長したのか。
作中で、自分はそんなにすごい人間じゃないという風におっしゃってますが、いやいや、やっぱり彼女はすごいですよ。
そのすごさっていうのが何だろうと考えると、
・自分の確固たるものさし軸を持っている
・考えたらそれを実行に移すことができる
という2点に集約されるように思います。
きっと、それ以外の部分は普通の女の子と変わらないのでしょう。たぶん。
実にいい本だったけれども、読んでいて、疑問に思う部分が全くかったとは言わないです。
しかし、最後には山口絵里子って人はやっぱすごいな。マザーハウスって会社はすごいなって思った。
ボクは情熱大陸という、いかにもミーハーな形で山口さんを知り、商品も何点か購入しました。
正直を言えば、私は商品のデザインがいたく気に入って買ったわけではありません。
少なくとも同価格帯で、私にとって、もっと格好いいデザインの鞄はそれなりにあるるのです。
でも、同じお金を出して、有名で「見た目」ばかりが洒落たバッグを選ぶよりは、マザーハウスのバッグを持ちたいと思いました。
別に、後進国に憐みの気持ちを持って選んだわけではないです。
山口さん、マザーハウスのベクトル・信念がキレイなな向きにまっすぐのびてて、そんな美魂の宿った製品を使うかことが、最高に格好いいんじゃないかと思ったのです。(もちろん質がしかありしているのもいいんです。)
「見た目」が格好いいというだけのステータスとは違った価値観。ある意味内向きというかそんな感じ。
そういうのがあってもいいんじゃないかなぁって思います。
きっと富める国における新しい価値観ではないでしょうか。
とにかく、そういう形でも、このブランドを応援できれば意味があるじゃないか。
マーケティングのお師匠、佐藤義典氏風にみると、この理念を持った山口さんこそが、マザーハウスの強さを生み出す孤高の独自資源でしょうか。
エピローグが何かとっても良かったです。
僕も悩むことが多いけれど、これよんで、もっともっと悩んでそんでもって少しずつでも前進していきたいなと思いました。
熱くなる程、文章が支離滅裂のめっちゃくちゃになるのは困るねぇ。
いやはや、とにもかくにも期待値以上のぐっとくる本でした。
是非、何かの間違いでもこのblogを読んだ皆さんに手にとっていただきたいですね。



さて、明日は朝から台風直撃の予報ですか。
困るな〜、そういうの。